とにやんのらーめん食べ歩き日記

2003年02月09日

若き天才の店

新規開拓店1軒

 世の中には、すごい人たちがいるものだ。味覚のよしあしですべてが決まるといっても過言ではない料理界。やはり、らーめんも例外ではなく味覚のセンスと努力で旋風を巻き起こしている人たちがいる。
 今日は、その人達の内の1人の一人を紹介したい。
 いまやらーめん界で知らない人はいない「渡なべ」のオーナー渡邊氏。この主人は、まだ20代。たしか、27、8歳であったかと思う。この人。中学よりらーめんに魅了され、中2から自分でらーめんを作り始めたつわもの。いままでに食べたらーめんの軒数は、2000軒以上というから驚きだ。ここの主人。自分の店だけでなく、らーめんやの建て直しなど。コーディネーターもやっている。「他にない味」をだすとのことだ。一度食べれば、そのらーめんの食材をあててしまう舌をもっている。

 
 とにやんは、このお店を楽しみにしていた。しかし、3度も振られてしまうことになる。いつもスープ切れにより早めに店を閉めてしまうのだ。振られると恋焦がれるもので、絶対食べたいとの決意がさらに固まる。昨年のある日。高田馬場に行く用事ができて、立ち寄ることができた。高田馬場といえば、学生が多くいる街であり、最近は、らーめんもずっしりおもいこってりならーめんが相次いでお店をオープンしている。とにやんもこの近辺で10件ほど食べているが、テレビの露出度が高いしかも、瀕死の状態のお店をよみがえらせることにかけては、天下一品の渡邊氏のお店を訪れることができることでうきうきしている。
 場所は、大通りから、路地裏に入った場所にある。やはり、15人ほどの行列が並んでいた。
店構えは、ラーメン屋とは、程遠い。どこかの隠れ家的な日本料理屋を髣髴させる店構えは、こだわりを感じる。おそらく、和をイメージしたらーめんが、底流に流れているコンセプトなのだろうか。
 並んでいる客層は、やはり、学生風の人が多い。女性同士でもきていることは、注目に値する。とにやんは、いつも「女性同士で気軽にこれる店は売れる」との考えをもっている。もちろん、らーめんの世界は、男性ばかりが並んでいるギトギトの脂ギッシュなお店もたくさんあるが、食べ歩きの経験上、女性同士が気軽に入れるお店で売れてないお店はないのではないか。女性客のハートをキャッチできるらーめんやは、生き残って行けると確信する。
 
 

 さて、店内に入ると大きすぎず、10名程度のカウンターのみだ。あいにく、渡邊氏は、厨房にたっていない。店内は、ヒーリングの音楽が流れ、渡邊の世界へと客をいざなう。
 とにやんは、らーめんに味玉を注文する。しばらく、作り手の仕事振りを「「じぃ~」と観察する。ここもとにやんが大好きな厨房丸見えのリングサイドだ。作り手にとっても、らーめんを作る過程を見せることは、リスクをともなうとともに、緊張感も走るはずだ。その中で、作られるらーめんは、格闘そのものであり、とにやんは、汗すら飛び散ってくるリングサイド際で、その真剣勝負を固唾を飲んで見守っているのだ。手際のよさは、さすがに行き届いているように感じた。
 

 さて、らーめんがでてくる。香りは、まさに魚介系。もう。目の前に出てきただけで、体がらーめんを欲しているのが良くわかる。今はやりのらーめんだ。おそらく渡邊氏が食べ歩く中で、日本人のこころをくすぐるのは、魚である。やはり、和に帰結するとかんじたのだろうか。とにやんも食べ歩く中で、魚介系のおいしいらーめんが時代の流れとは感じていた。ここの味は、どんなだろう。一口スープをすする。「うん。めちゃうまい。様々な素材が見事な調和で一杯を作り上げているな。」ただ、他で食べたことがあるような気がする。「もちもちの木」を少しライトにした感じの印象を受けた。他にはない味が食べれるとの印象をつよくもっていったのが過剰な期待となった。卵は、最高だ。ここの卵はめちゃめちゃうまい。メンマも大ぶりで、このこりこり感のあるうまみのあるメンマは、絶品だ。これも高はし@飯田橋のメンマに似ている気がする。
 美味しくいただけたので、スープも全て飲み干す。うまかったっす!
ただ、ここのお店。常に向上し、常に挑戦しているお店である。自分の味が受けるかどうか。このお店を出してアンテナを張っている。いまでも完成された洗練された味である。常に高み高みを目指し、更なる向上を目指してもらいたい。
 現時点における最高峰のらーめんやの1つであることは間違いない。

渡なべ
最寄駅: 高田馬場  
住所: 東京都新宿区高田馬場2-1-4
早稲田通りを早稲田方面へ。明治通り1本手前(焼肉もくもくの角)の路地を左に入るとすぐ右にあります。
営業時間: 11:00~19:00(麺切れで早く終わることが多い。)
休日: 日曜
メニュー: ラーメン700円 チャーシューメン950円

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投稿者 toniyan : 2003年02月09日 22:15 | トラックバック
コメント

高田の馬場シリーズ、充実して来ましたね~。
リクエストに早速応えて頂き、ありがとうございます。

渡なべのリングサイド(?)でラーメン作りの様子を注視しているとにやんの姿が浮かぶ様です。

結構奥まった場所にあるのですね。

しかし19 時までしか営業せず、麺切れで終了となると、土曜の早い時間に行くしかないかな...Wish list にまた一店増えました。

Posted by: minami at 2003年02月10日 01:07

渡なべ、美味いですね。

ただ、そこまで魚を強調すると、好き嫌いが分かれそうな気がします。
魚出汁とガラの出汁とのバランスでは、
門前仲町のこうかいぼうのほうが優れてると思います。

Posted by: g-ramone at 2003年02月11日 23:53

gさんどうもです。
たしかに、あそこまで魚が強いと好き嫌いが分かれると思いますが、他と差別化をはかってっるところがうけてるんやろとおもいます。
こうかいぼうもおいしいっすよね。ただ、丼が小さいので爆食系にはものたりないかと。

Posted by: toniyan at 2003年02月12日 09:23
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