2003年11月18日

こんなことがまだまかり通っているとは

ハンセン病元患者の宿泊拒否 熊本・黒川温泉のホテル

 熊本県は18日、ハンセン病の元患者らを地元に招待する県の事業で、同県南小国町のホテルに22人の宿泊を拒否されたことを明らかにした。潮谷義子知事が定例記者会見で発表し、人権侵害に当たるとして抗議をしたという。ホテルは「アイレディース宮殿黒川温泉ホテル」で、宿泊拒否の方針は変えないという。県は「感染のおそれはないと再三説明したが、受け入れてもらえなかった」として、同日熊本地方法務局に経緯を報告した。

 県は国立ハンセン病療養所菊池恵楓園(けいふうえん)(熊本県合志町)の入所者らを対象に、園外に宿泊する「ふるさと訪問事業」を02年度から実施している。

 県は今年9月、このホテルに11月18日に1泊する予約を申し込み、受け付けられた。「25人程度で高齢者が多い」と伝えた。同月7日には、人数確認のやりとりの中で菊池恵楓園の入所者であり、ハンセン病の元患者らであることを説明した。

 ところが、その後、ホテル側から「ほかの宿泊客に迷惑なので、遠慮して欲しい」と電話があったという。(下略) 朝日新聞より


この記事を読んでびっくりした。まだ、こんな差別をしているとは。たまたま、最近、ベルギーのブルージュへいったときに、過去にライ病者が隔離されていた地域をみたので特に印象が強く残っていた。

日本にも最近までライ防止法が存在し、1996年に廃止された。制定よりたしか90年たってからの廃止だと記憶している。96年にこの差別が廃止されたとはいえ、人権侵害を受けた方々の心の傷はいえないだろうし、法律が廃止されても人が考え方を改めない限り、不当に仕打ちを受けてきた人たちの心はけっして癒されることはないと思う。

この病気は感染はしない。にもかかわらず、ホテル側は宿泊を拒否することを迫ったとのこと。黒川温泉のイメージが下がるとかいろいろいっているが、それは、自分たちの色メガネでみた偏見だ。ライ病の正しい知識が伝わり差別がなくなることを願う。

Posted by toniyan at 2003年11月18日 17:10 | トラックバック
コメント

ヒドイお話ですね。
宿泊拒否したほうがイメージダウンになると思うけど。。。

Posted by: hiroshiy at 2003年11月19日 13:41

いかりがこみ上げてきます。
国がライ病患者に対して補償
をしたことは、記憶に新しい
ですが、一般の人たちがよく
理解し浸透するまでには時間が
必要だと痛感しました。でも
これはひどすぎます。

Posted by: toniyan at 2003年11月20日 02:16

その後、ホテルオーナー(?)等が謝罪にいったようすが報道されてました。『ホテルの評判を気にしてのパフォーマンスにしかとれない』といって謝罪文をうけとらなかったとのこと。

悪いものは悪いといっていかないといけないと、あいまいにしてはいけないと痛切に思う。

差別をした側には一瞬でも、された側には一生の痛みが残る。

Posted by: かなやん at 2003年11月20日 09:30
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