2003年09月29日

EU拡大 展望、課題、影響

駐日欧州委員会代表部・早稲田大学共催によるシンポジウムが早稲田大学井深大記念ホールで開催された。EUの拡大による影響がどのようなインパクトがあるかをベルンハルド・セプター駐日欧州委員会代表部大使の挨拶をはじめグンター・フェアホイゲン欧州委員会拡大担当委員、ダヌータ・ヒューブナーポーランド欧州担当大臣の基調講演、4名のパネリストによるパネルディスカッションが行われた。

現在、ユーロが下がってきているとはいえ、EU拡大のインパクトは、相当大きなものに感じた。来年に新たに10各国が加盟することになり、現在15カ国から25カ国になることは大きい。これにより、いままでばらばらだった国が、単一市場、単一貿易ルール、単一関税などが行われ、かなり取引上の手続き等が簡素化され投資や貿易に大きなメリットがあるのではないか。経済規模、市場の拡大、人口の増大などあらゆる面で劇的な変化があるように感じた。

特に、EU加盟をするこの10ヶ国は、物、サービス、人及び資本の移動の自由の「4つの自由」の恩恵を享受することになる。この国々は、「アキ・コミュノテール」と称されるEC全体の法体系を受け入れ実施することになる。いままでは、経済、文化の交流、協同体のものから、国の枠組みをつかさどる法体系まで統一されることとなる。非EU諸国へのインパクトは計り知れないと感じた。

とにやんは、前々からアジアにおけるFTA(自由貿易協定)の推進により、経済の活性化を行うべきであると考えている。また、これが進めば、その裏腹の関係で、エネルギー・環境問題もでてくる。ゆえに、経済と環境の両輪を考えながら、持続可能な社会を構築するために、「エコアジア」(自論)を考えなければならないと思っている。

先日のこの話を聞いて、対EU、対アメリカを見た場合、日本独自ではやはり経済の安定や発展を考えることは難しい。世界的にも市場の多くは、アジアがもっとも潜在性が高いことを考えると、良い意味での緊張感を保つため、対EU、対アメリカの対策として、先のFTAの延長線上にエネルギー環境問題へも十分配慮しつつ、アジアの連携が重要となってくる。その際に、日本の技術力が核となることは間違いない。夢物語かもしれないが、EUならぬAU。「The Ashian Union」ということも考えていく必要があるのかもしれない。

Posted by toniyan at 2003年09月29日 10:10 | トラックバック
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